Interface2月号の特集は「バス・シリアル・映像・ストレージ・有線・無線-インターフェース規格のすぐに役立つ基礎知識」でした。
Interface (インターフェース) 2009年 02月号 [雑誌] | |
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この特集の中で、「シリアル通信インターフェースのいろいろ」と題して、ボード上で使うデバイス間通信からボード間で使うシステム通信について紹介されています。
Interfaceには掲載されていませんでしたが、多軸同期制御システムで使われる通信の規格もいろいろとあります。
三菱電機(株)のSSCNETや、(株)安川電機のMECHATROLINKなどがそうですね。
▼SSCNETⅢ
http://wwwf2.mitsubishielectric.co.jp/ssc/catalog/sscnet/index_j.html
▼MECHATROLINK協会
http://www.mechatrolink.org/jp/index_jp.html
これらの通信ネットワークで、電子カムなどの同期制御を行うコントローラと、複数のサーボアンプとを接続して、多軸同期制御を行います。
ネットワークの位置づけについては、それぞれ下記ページに記載されています。
▼SSCNETとは
http://wwwf2.mitsubishielectric.co.jp/ssc/catalog/sscnet/about.html
▼MECHATROLINKの位置づけ
http://www.mechatrolink.org/jp/about/mecha1.html
コントローラとサーボアンプ間を通信ネットワークで結ぶことのメリットは下記ページで紹介されていますね。
▼SSCNETのメリット
http://wwwf2.mitsubishielectric.co.jp/ssc/catalog/sscnet/merit.html
↑同期通信による装置の高性能化 ネットワークによる集中管理のメリット
アブソリュートシステムの簡単構築 省配線 信頼性の向上
▼ネットワークのメリット
http://www.mechatrolink.org/jp/about/mecha2.html
↑省配線! シンプル構成! 省コスト!
サーボアンプを分散配置するシステムで、ネットワークを使わない場合は、通常、サーボアンプとコントローラ間をパルス列(デジタル信号)や、アナログ信号で接続するので、それに対するメリットということになります。
この様な通信ネットワークの、多軸同期制御用途として特徴的な仕様は、1ms以下の定周期通信です。
下記には、「通信速度が5.6Mbpsから50Mbpsに高速化することにより、サーボアンプへの指令通信周期(送信通信周期)は、SSCNETが0.88msに対して、SSCNETⅢでは0.44msに向上しています。このことにより、同期精度および速度・位置制御の精度が向上します。」とあります。
▼SSCNETⅢの特長
http://wwwf2.mitsubishielectric.co.jp/ssc/catalog/sscnet/character.html
この定周期通信でコントローラからサーボアンプに指令を送り、また、サーボアンプからコントローラに制御状態の情報を返すので、定周期通信の周期が短いほど、高速動作させたときでも、より精度の高い同期制御を行うことができるということになります。
ただ、サーボアンプを分散配置する必要の無いシステムであれば、ネットワーク化する必要は無く、1つのマイコンで制御したり、ボード(基板)上のデバイス間通信で可能です。しかし、そのような構成の制御システムは、汎用品では見かけないので、専用システムを設計することになると思います。
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